味わいトレーニング

世の中ストレスだらけです。朝から満員電車に乗って、暑い中、寒い中、会社に行って、問題、難題にぶつかって、遅くまで仕事をして・・。いかにしてストレスから逃れるか、でも、残念ながら、環境は簡単には変わりません。私の会社でも、社員がストレスでダウンしてしまわないように、ストレスを回避するセミナーが行われました。その一つが「味わう」トレーニングです。
講義中に、お茶が出されたので、休憩かと思いきや、合図があるまで飲まないでくださいと言われ何のために使うかと思っていたら、これこそが「味わう」トレーニングの道具でした。
これをどう使うか、講師の言うとおりに進めてみます。
1.まずはじめに、コップの中身を良く観察してください。色は何色ですか?濃いですか?薄いですか?光はそこまで届いていますが?コップを動かすとどうなりますが?波打っていますが?
・・・2分くらいとにかく観察します。たった2分かもしれませんが、たかだかお茶です。2分も、という感じですが、いままでこんなにじっくり観察をしたことはありません。よくよくみると、光が表面ですこし反射していて表面張力もあって、ふちが光っていたり、意外にきれいな色にみえたり、それなりに、何か感じるものがあります。
2.コップを鼻の近くにもってきて、匂いをかいでください。どんな匂いがしますか?
・・・お茶はいつもがぶ飲みするので、匂いなど、意識した事もありませんでした。よく匂ってみると、特徴の有るお茶の匂いがしてきます。
3.おちゃをゆっくり口に含んでください。飲み込まず、ゆっくり舌の上にのせてください。それから、舌で転がして、口全体にいきわたらせて、噛んでみてください。
・・・ワインでもあるまいし、とは思いましたが、ひとまず言われるがままに。いつもお茶は、のどを潤すためにのんでいるので、味わって飲む事はありませんでした。お茶らしさを味わいます。ただ、噛むというのが良く分かりませんでした。
4.ゆっくりのどにお茶を通してください。そして、食道を通り、胃に入るのを感じてください。
・・・ゆっくり飲みます。胃に入るところまでは感じ取れませんでしたが。
これで「味わう」トレーニングは終了です。たかだか、一口のお茶で、5分程度もかけてのんだ訳です。確かにゆっくり味わう事ができました。・・が、いったい何の意味があるのでしょうか。これ、実は味わう事が目的では無く、味わう事に意識を集中することで、雑念を排除し、リラックスすることを目的としているのです。たしかに、講師の言われるがまま味わっていると、他のことは特に考える事も無く、知らず知らずのうちに、リラックスしていました。たった一口のお茶でしたが、まさか、こんな使い方があったとは。