ほめる力を身につける

ほめる力を身につける

最近人をほめたことがあるだろうか、ほめられたことがあるであろうか。どちらもありはしない。大抵は相手の嫌なところが先に目に入る。人が集まって話をすれば、ほめることより、けなすことだし、尊敬する話より、馬鹿にする話しだ。そのほうが話しは盛り上がるし、楽しく、気分もいいからである。なぜ、気分がいいか。それは、自分の方が優れていると思えるからだ。たとえ、裏では馬鹿にされていてとしてもだ。ほめるとは、人のしたことや、行いをすぐれていると評価して、そのことを言葉に出して言う事だ。これでは、自分より優れていることを認めることになる。みじめになるだけではないか・・。そうであろうか。人を馬鹿にして幸せを感じるのであればどんどん馬鹿にすればいい。相手のあらを見つけて、ダメやつだと言ってやればいいし、周りに言いふらせばいい。それを続ければ、ずっと優越感に浸れるはずだ。だが、実力のない人間が人を馬鹿にし続けたところで、やがて馬鹿にされるだけだ。馬鹿にされる立場になってようやく気が付くだろう。馬鹿にする人がいなくなり、言いふらす相手すらいなくなってることを。当たり前だ。誰も馬鹿にされるのを気持ちいいとは思わない。そんな人間の近くにはいたくないのだ。ところが、「ほめる」はどうであろうか。ほめられたら気分がいい。ほめれば、相手も気分がいい。「ほめる」は相手のいいところを認めて、自分はダメな人間だとマイナスに思うことではない。相手のいいところを認めて、自分もこうなりたいな、とプラスに思うことだ。やがてほめることで気分が良くなり、人間関係すらもよくなっていくのだ。

 良いところを探す

普段の生活の中でほめたくなるような人はいるだろうか。こうなりたいと思う人はいるだろうか。日々会う人は同じだろうし、違う人に会ったとしても、相手をそんなに深く知ることはない。TVの向こうは多くの人が出ているが、自分とは絡むことがない人たちだ。そもそも対象となる人に会うことがないのだ。だから、ほめることも、こうなりたいと思う人もいやしない・・。しかし、考え方を変えれば、日々会う人はいるし、TVをつければ誰かが映っている。なんとなく過ごしてしまえば今までと何も変わりはないが、何か良いところを意識してみればどうだろうか。それは些細なことかもしれないが、必ず何かみつかるのである。例えば、朝挨拶をする人がいる。当たり前かもしれないが、挨拶をしない人もいるのだから、良いことであるし、見習うべきことでもある。初めて会う人でも身なりがきれいであればそれだけでも見習うべきことだ。TVで司会をしている人は進行の仕方が上手だし、クイズ番組では、勉強して雑学をいっぱい知っている人もいる。バラエティーでは、馬鹿にされても笑いに変えることができるセンスのある人もいる。必ずしも人に目を向ける必要はない。トイレがきれいであれば几帳面な誰かが丁寧に掃除しているのだろうし、普段歩く道ですらそうだ。おいしい料理が出てこれば、きっと作った人は、いろいろな料理を作って、料理の勉強を一生懸命したのだろう。良いところは、探せば身の回りにたくさんみつかる。良いところを真似てみようと思うことで気分が前向きになる。

 悪いところも見方を変える

人の嫌なところや悪いところは気になるものだ。嫌いな人、苦手な人は避けて通りたい。大抵、こういう人たちは自分とは価値観も意見も考え方も違うのだ。だが、ずっと避けて通れるはずはない。ならば、見方を変えてみればどうだろうか。物事はすべて表裏一体だ。あなたが嫌いな人は、すべての人から嫌われているだろうか、あなたが苦手な人は、すべての人から苦手と思われいるだろうか。そうではない。きっとほかの人は、別の感じ方をしているだろうし、別の意見を持っている。苦手や嫌いは、あくまでもあなたの視線でしかない。ならば、別の視線でもう一度観察してみることだ。もちろん、今まで通りではなく、あくまでも良い視線、良いところだけをみる視線でだ。たとえば、どれだけ怒られても毎日遅刻してくる人がいたとしよう。社会人としてルールも守れない最低の人間だ・・。だが、その反面、普通なら毎日怒られれば、メンタルがやられるだろうが、その人は最強のメンタルかもしれない・・。と考えれば、その人にも見習うべきところが見えてくる。毎日誰かに怒鳴っている嫌な人がいたとする。とてもバイタリティーがあるエネルギッシュな人と考えてみる。細かいことをチェックしてくる口うるさい人がいたとする。細かい事に気がつく繊細な人と考えてみる。部屋が汚い人はきっと、細かいことを気にしないおおらかな人だ。ぼろぼろの物を持っている人はきっと物を大切にできる人だ。今まで嫌だと思っていたことも、考え方を変えるだけで相手の見方も変わってくる。

 すごいと考える

良いところを見つけることができれば、すごいと思ってみることだ。それは、良いところを見つけることができた自分に対して、そして、良いところを持っている相手に対してだ。すごいと思うことは、自分をほめることであり、相手をほめることだ。ただ、良いところを見つけただけではおわらせずに、しっかりインパクトを持たせることで、自然に良いところを見つける習慣がついてくる。相手に対しても良い人だと思えるようになってくる。

 言葉に出してほめる

すごいと思ったことは相手に伝えるといい。誰でもほめられれば気分がいい。ほめてくれる人を悪いようには思わない。ただ言葉に出すだけだ。たったこれだけで相手もあなたに対して気持ちの持ち方が変わってくる。決して関係は悪くはならない。