感謝力を身につける

感謝力を身につける

人に感謝するなど馬鹿らしい。なぜ感謝なんてする必要があるのか。そんなことは面倒なだけで何の徳も無い。そもそも感謝するようなことなどされることなんてない。相手をいい気にさせるだけのこと。下手にでればいいように使われるのがおちだ。だから感謝力なんてまったく必要ない・・・。その通りである。感謝などしなくても生活はできる。ありがとうと言われたら気分はいいものだが、ありがとうと言ったところで、言われたくらいの良い気分にはならない。では感謝することはまったく意味がないのだろうか。ここでの感謝力は、相手のためにする感謝ではない。自分のためにする感謝だ。

自分のために自分以外に感謝する

誰だって一度は何かに感謝したことはある。そのときの心の状態はどうであろうか。怒っているだろうか、悲しんでるだろうか、寂しいであろうか。どれも異なる。少なくても、うれしさや、幸福感など、プラスの感情を感じている。感謝することで期待するのはこのプラスの感情である。しかし、ここ最近なにかに感謝したことがあるか、と考えると、ほとんどでてこない。感謝とは、自分が望むもの、または、それ以上の何かが得られたときに感じる感情である。特に困っているときほど、感謝力は大きい。だが、日々同じような生活をしていると、さほど困った事など無いか、逆に困った事は多いが、都合よく助けてくれる人などいないかのどちらかである。だから、感謝することなど、ほとんど出てこない。ではどうすればいいのか。考え方を変えること、当たり前のことを、当たり前と考えないことである。もっと積極的に「自分が望むもの」を探す努力をすることだ。

人に感謝してみる

人に感謝するのはもっとも基本的な事で、また、もっとも重要な事でも有る。それは、人から受ける影響が極めて大きい事にある。例えば、何か失敗したとき、慰められたり、助けてくれる人がいれば気持ちは落ち着くし、感謝もしたくなる。ところが、罵られたり、馬鹿にされたりすれば、感謝どころか、ますます気分は落ち込むばかりだ。同じ失敗でも、周りの人の環境によって、気持ちが大きく左右されるのだ。助けてもらった人に感謝することは自然な事で簡単だが、そうでない場合は難しい。助けてくれない人に感謝することなどできるだろうか。ここで考えなければいけないことは、事象(例えば失敗したことなど)と、相手(例えば助けてくれない人など)の考えや言動は努力しても変えることができないことである。ならば、変えるのは自分の受け方、考え方しかない。では、どのように考えればよいのだろうか。感謝は、自分に何かメリットがあったときにでてくる感情である。であれば、何かメリットをさがせばいい。相手に悪意があるかどうか、相手が自分を嫌っているかどうか、相手が嘘をついているかどうか、そんな事はどうでもいい。どんな小さなことでもメリットを探し、それが自分のためになったと考えること、場合によっては、相手の悪意であったとしても、自分のためにしてくれたと考え直してみることだ。決して感情的に受け入れるのでは無く、頭で考えてメリットを搾り出す努力をし、感謝につなげるのだ。
例えば、客先に見積もりを持っていったら些細なミスに激高され二度とくるなと追い出されたとしよう。次からもっと気をつけようと思えればメリットだし、自分のために指摘してくれたと思えばまた気分も違う。二度と行かなくてもよくなったなら他に時間を回せれると考えるのもいいし、暴力をふらない優しい人だと思うのもいいだろう。そうして、どんな人にも感謝できるようになれば、自然と幸せな気持ちになってくる。

物や環境に感謝してみる

人に対しての感情は分かりやすい。人間関係ができれば、良くも悪くも何かの感情は生まれるわけであるから。しかし、相手が環境となると分かりにくい。相手は感情もなければ、積極的に関係してくることもない。ならば、なぜ環境に感謝などする必要があるのか。一日を振り返ってみると、社会という集団の中にいながら、実は一人の時間が意外と長い。仕事中も人と係わっていないときは基本的には一人だ。この一人の時間も「何か」に感謝することができれば、穏やかな気持ちを保つ事ができる。その「何か」が常に身の廻りに存在する物や環境である。しかし、廻りを見渡せば、高級な車に乗る人もいれば、優雅な生活を送る人もいる。貯金を気にしながら日々仕事に追われる生活がはたして感謝に値すべき環境なのであろうか。もし、感謝に値しないと思うのであれば、もっと自分の環境をゆっくりと考え直してみる必要がある。隣の芝生は青く見えるという言葉がある。何でも他人の持っているものは良く見えるという意味だが、特に他人の良いところを羨ましいと思う気持ちが大きい場合は気をつけなければいけない。それは、ありがたさの基準が、廻りの人によって大きく変わってきてしまうからだ。これを回避するにはどうすればよいだろうか。他人と比べるのではなく、自分の環境だけをみてみることだ。しかし、ただ普通に生活していては何も変わらない。当たり前と思わずに積極的にありがたいと思えるものを探さなければならない。無理やりにでも探すのだ。テレビをゆっくり見ている時間、のどが渇いたときに飲むジュース、眠たいときに寝る布団、どれも当たり前だが、ありがたいこと、と思えるように努力し感謝する事ができれば、また幸せが近くなってくる。