仕事人間にはなりたくは無い。仕事を楽にするにはどうすればいいか・・。仕事をしないのが一番仕事が楽になることだ。入社したときにそう考えました。仕事をしないには?言われた事だけをやればいいし、積極的にする必要もありません。ましてや、会社が終わったあとの付き合いもする必要もありません。仕事中の雑談も無駄です。馴れ合いから、無駄に仕事を頼まれるかもしれませんし、仕事をつき合わされるかもしれません。ただ、言われた事をこなしていればいいです。会社は仕事をする場所、仕事だけすればよいし、会社以外の私生活が充実すればそれだけでよいのです。これが一番仕事を楽にする方法です。
・・と、仕事を楽にするために、それを実行していました。しばらくは問題ありません。しかし、月日がたつと、その考え方は大きく間違っていた事に気がつきます。仕事を楽にするには、仕事を一生懸命やり、仕事を覚えて、廻りとコミュニケーションをとる事だということです。仕事を楽にするのに、仕事をがんばらなくてはいけないなんて、まるで矛盾した話です。
さて、積極性が無く、言われたことしかやらない人にはどんな仕事が回ってくるでしょう。新しい仕事も、大きな仕事も回ってはきません。これは楽な事です。常に誰かの指示を待っていればいいのですから。回ってくる仕事は、たいしたスキルもいらない仕事です。それも、楽な事です。でも、仕事の量が増え続けます。雑用はたくさんあるのです。しかも、自分では仕事は選択できません。仕事の割り振りは、もっと重要な仕事を任された人が行う事です。その下の人は言われて事をこなさなければいけません。そして、難しい事が発生すると、前には進めなくなります。いつも、指示を待っているだけですから、自分で判断する能力も、難しい事をこなすスキルもありません。周りの人たちはスキルをつけはじめ、やがて、ただ、周りに都合よく使われる立場に追いやれれてしまうのです。そのときには、コミュニケーションをとる手段も無くなり、孤立し、誰も相手をしてくれなくなるでしょう。そして、最後は、さほど必要な存在でなくなり、望んだとおり、楽な仕事になります。ただ、そのときは、仕事の量や質が「楽」なだけで、精神的には耐え難い「苦」になるでしょう。
プロの野球は、野球が下手な人はいません。下手な人は要らないからです。プロのサッカーもそうです。では、会社はどうでしょう。人は、人からよい評価を受けたとき、喜びを感じます。何かを達成したときに、満足感を得られます。一日のほとんどを会社で過ごさなければならないとき、会社で不要となってしまっては、会社へ行く事も苦痛にしかなりません。
仕事は難しいと思っていることも、数をこなすとできるようになってくるものです。でも、やらないと、いつまでも難しいままです。やることで、難しい事が、「楽」な事になっていきます。そして、無駄話しでもコミュニケーションをとる事で、多少なりでも、「楽」しい時間が得られます。
仕事が「楽」は単純に仕事の量が少ないとか、簡単であるとか単純な話しでは無く、いかに会社で、「苦」を減らす仕事の仕方をするかを考えることが大切なことだと思うのです。